「運転できないと、がん検診にも行けない」——移動の不安が健康格差を生む理由
日本人の2人に1人が、がんになる時代
突然ですが、あなたは直近1年以内にがん検診を受けましたか?
「そのうち行こうと思っている」「特に症状もないし、まだ大丈夫かな」——そう感じている方も多いのではないでしょうか。
実は、日本人が生涯でがんと診断される確率は約50%。男性では2人に1人以上、女性でも2人に1人がいつかがんと診断されるというデータがあります(国立がん研究センター)。
がんはもはや「特別な人がかかる病気」ではなく、誰にとっても身近なリスクです。
それでも、がん検診を受けない人が半数以上いる現実
にもかかわらず、日本のがん検診受診率は30〜40%台にとどまっています。国が「がん対策推進基本計画(第4期)」で掲げる目標値は60%以上。現状はその目標に遠く及んでいません。
なぜ受けないのか。厚生労働省の調査によると、受けない理由の上位は以下のようなものです。
「受ける時間がないから」
「健康状態に自信があり、必要性を感じないから」
「心配なときはいつでも医療機関を受診できるから」
これらはよく語られる理由ですが、実はもう一つ、見落とされがちな障壁があります。それが「移動の壁」です。
「時間がない」の裏にある、もう一つの理由
私たちサワムラガクは、年間を通じて多くのペーパードライバーの方に出張教習を行っています。受講者の方とお話する中で、こんな声をよく耳にします。
「車に乗れないから、遠い病院には行けなくて…」
「バスと電車を乗り継いで検診に行くのが、正直しんどいんです」
「近所にマンモグラフィができるクリニックがなくて、ずっと後回しにしていました」
「時間がない」という言葉の背景には、こうした移動の煩わしさや不安が隠れていることが少なくありません。
特に30〜50代の女性にとって、子育てや仕事の合間に公共交通機関を使って専門クリニックへ行くのは、想像以上にハードルが高いものです。
特に女性のがん検診は「移動コスト」が高い
女性に推奨される乳がん検診(マンモグラフィ)や子宮頸がん検診は、対応しているクリニックが限られており、必ずしも駅の近くにあるとは限りません。
また、マンモグラフィは検査後に胸部に痛みや違和感が残ることもあり、「帰りは電車で立ちっぱなしは辛い」という声もあります。自分で運転して、自分のペースで帰れるという安心感は、検診を「受けやすくする」大きな要素になるのです。
運転を再開したら、検診に行けるようになった
実際に当社の受講者の方から、こんなお話をいただきました。
「10年以上ペーパードライバーで、乳がん検診に行こうと思うたびに『駅から遠い。2人の子供(赤ちゃん含む)と一緒に公共交通機関で行くのが辛い』と後回しにしていました。運転を再開してから、気軽に予約できるようになって。先日、やっと受けることができました」(40代女性・東京都)
移動手段を持つことは、単に「便利になる」だけではありません。自分の健康を守るための行動を、自分のタイミングで起こせるようになることでもあります。
車を運転できるということは、医療へのアクセス権を取り戻すことでもあるのです。
がん検診、実はハードルは高くない
「がん検診って、費用が高そう」と思っている方も多いかもしれませんが、実はそんなことはありません。
国が推奨する5つのがん検診(胃・肺・大腸・乳・子宮頸がん)は、お住まいの市区町村の窓口から申し込むことで、数百円〜数千円の自己負担で受けられます。自治体によっては無料で受診できるケースもあります。
受診の目安(国推奨)
・がんの種類 対象年齢 受診間隔
・胃がん 50歳以上 2年に1回
・肺がん 40歳以上 1年に1回
・大腸がん 40歳以上 1年に1回
・乳がん 40歳以上(女性) 2年に1回
・子宮頸がん 20歳以上(女性) 2年に1回
※各自治体により内容が異なる場合があります。詳しくはお住まいの市区町村にご確認ください。
国が動いている——「がん対策推進企業アクション」とは
厚生労働省は、職域でのがん検診受診率向上を目的とした「がん対策推進企業アクション」を推進しています。現在、全国で約8,400社以上の企業・団体が参加し、従業員へのがん検診受診を呼びかける活動を行っています。
合同会社サワムラガクも、この取り組みに賛同し、従業員・インストラクターへのがん検診受診を推進しています。
▶ がん対策推進企業アクション(厚生労働省):https://www.gankenshin50.mhlw.go.jp/
運転を取り戻すことは、自分の健康を守る力を取り戻すこと
「そのうち行こう」が10年になる前に、動いてほしいのです。
がん検診の予約をすること。そして、そこへ自分で運転して行けるようにすること。この2つは、実はつながっています。
移動できる自分を取り戻すことが、健康管理の第一歩になる——私たちはそう信じています。
ペーパードライバーから卒業したい、もう一度ハンドルを握りたいという方は、ぜひサワムラガクの出張教習をご検討ください。東京・神奈川・千葉・埼玉エリアで、あなたのご自宅や近くの駐車場まで、インストラクターがお伺いします。
▶ サワムラガクの出張ペーパードライバー講習について、詳しくはこちら
参考:国立がん研究センター「がん統計」/厚生労働省「がん対策推進基本計画(第4期)」/内閣府「がん対策に関する世論調査(2023年)」